債務整理でしばしば争点になるのが「時効」の存在ですが、この「時効」は自分で主張しなければたとえ時効として成立している状況であっても認められることはありません。ここが、素人である個人ではなくプロの債務整理業者にまかせておいた方がよい点となっています。時効が成立することで、借金そのものがなかったものとして扱われますが、時効の成立にはいくつか条件がそろっていることが必要なので、その条件の成立を判断するのはやはりプロのやりかたに従う方が正しいでしょう。
もしも偶然に時効が成立するためのすべての条件がそろったいたとしても、時効の完成をかかげて法的に支払義務がなくなった債務の免除を求めるには、借りた側からしかるべき手順で時効の成立を主張しなくてはなりません。一方的に債権者に主張しただけでは法律的な根拠はなにもないこととして扱われます。この主張を「時効の援用」といいます。また、既に支払ってしまった時効成立後の債務についてもあとから取り戻しを主張することはできません。
時効の主張が通ると、大きく借金額が減額されることがありますが、時効の完成のためにはさまざまな条件が必要になります。しかし借金を逃れる目的で時効を成立させようと長期間わざと支払をしないでいたり、住所地を転々とするなど行動することは、問題の根本的な解決にはなりません。時効が成立するまでじっと待つというのは非常に心理的な圧迫を産み出すものです。あまり時効の成立による効果だけを期待するのではなく、債務整理の専門家に早めに相談して任意整理などによる債務整理手続をした方がよい状況を産み出すことができます。