多重債務の解消法として法的なものに(1)任意整理、(2)過払い請求、(3)個人再生、(4)自己破産、の4つがあります。債務整理を専門に行う弁護士に相談をもちかけると、上記のいずれかの中から適していると思われる方法をアドバイスしてくてれます。
まず(1)任意整理とは、弁護士が債務者である依頼人に代わって金融業者と話し合いをし、借金や利息を減額したり返済方法を楽にする交渉をしてくれるというものです。比較的多重債務の状況が軽度であり、方法によっては全額返済の見込みがある場合にはこの方法を最初にとります。
次に多重債務の解消法として(2)過払い請求があります。これは長年にわたって消費者金融などから借入れや返済をしている債務者の場合、本来元本に充当するべき金額を利息として払い過ぎていることがあるときに行われます。金額を計算し、利息(過払い金)があれば弁護士が手続きを行なって取り戻し、債務の状態を改善しててくれます。
また多重債務の解消法の3つ目として(3)個人再生があります。これは裁判所に申し立てることにより、債務を総額の20%(但し100万円以上~300万円以下)にまで減額してもらい、減額された債務を3年間(最長5年)にわたり弁済してゆくという方法です。住宅ローンがある人でも、マイホームを手放さずに借金整理ができる点で、自己破産と異なります。
最後に多重債務の解消法の4つ目として(4)自己破産があります。これは個人で行う債務整理の最終手段と言えるもので、全く返済の見込みがなくなった債務に対し、借金を帳消しにすることを手続きします。自己破産を行うとマイホームなど現在所持しているすべての資産を手放すことになります。